概ね一年ぶりの投稿になります。この間、色々ありました。特に「令和の米騒動」に関しては書きたい意欲はありましたが、情報が錯綜してなかなか定まらなかったことのほか、例年通り春~秋の稲作仕事に加えて今年の2月から通年の新しい仕事を始めたこともあり、しっかり書くための時間と精神力が取れませんでした。
そして、今年8月中旬には能登半島地震以来の被害を伴う大トラブルが発生し、ブログを書く余裕がなくなりました。それか2ヵ月以上経った今、今年の稲作仕事も終わり、新しい仕事にも慣れ、復旧作業もある程度進んだこともあって、ようやくブログを書く気力が湧いてきました。「令和の米騒動」に関しては改めて機会を得るとして、今回はその大トラブルについて概要を書いていきたいと思います。
アクアポニックスを始めて6年目、そろそろ最初に設置した機材にガタが来る頃なのか、最近はフィルターを中心とする水回りに不安がありました。フィルターの洗浄機能がしばらく働いているのを見ていないし、フィルターからの排水量も少ないから、フィルターをバイパスした水を野菜ベットに送っているのでパイプ内に汚泥がたまるし……など、大なり小なりの不具合を何とか誤魔化しながら運用してきました。
トラブル発生の前日、野菜ベットの吐水口から大きな騒音が発生していました。吐水口からは水とエアが交互に出ており、エアが出るときに大きな音が鳴っていました。このままでは近所迷惑になるので、止めないといけません。野菜ベットの吐水口から出るエアの発生源はフィルターに送っているブロアしかないので、ブロアのコンセントを抜いて止めたのですが、ここで失敗を犯してしまいました。
ブロアはフィルター専用と魚タンク・貯水タンク用の2台を使っていて、その電源を同じ電源タップに並べて差し込んで動かしていました。なので、一見してはそのコンセントがどちらのコンセントかわからず、焦っていたので両方一度に抜いて2台のブロアを止めました。エアを止めたことで野菜ベットの吐出口からの騒音も止まったのでとりあえずホッとしたのですが、原因がわからないのでしばらく止めておいて様子を見ようと思い、この後別の作業をしてから魚タンク・貯水タンクのブロアだけ動かそうと考えていましたが、ここで最大の失敗を犯してしまいました。
8月中旬は夏真っ盛り、昼間のハウス内は40度を超え、ちょっと作業をすれば体力とともに思考力が大きく削られます。そのため、作業終了後は「とにかく外に出て休みたい」しか頭になく、魚タンク・直水タンクのブロアを起動するのを忘れてしまいました。それから数時間後、夕方になって少し涼しくなった頃に再びハウスに行くと、魚タンクでは数匹の魚が浮いていました。この時にブロアを止めていたことを思い出し、慌ててブロアを起動しました。死んでしまった魚を申し訳なく思いながら片づけましたが、被害はこれで止まると考えていました。
翌朝、ハウスに行くと魚タンクは地獄絵図と化していました。呆然としましたが、その仕事に行かなければならないので、心を無にして魚の亡骸を片付けました。魚タンク内はほぼ全滅状態でしたが、幸い貯水タンクの金魚たちは無事でした。とりあえず水質調査をしてみましたが、大量死を招くほどの水質悪化はありませんでした。時間が限られていたので原因究明は後回しとして、最低限の後始末だけして仕事に行きました。
その後、アクポニ様に現状説明と今後の相談したところ、原因は酸欠だろうとのことでした。夏の高温で水温も上がり、それに伴って魚の活性(=酸素の消費量)も増えていたところで、エアレーションを止めてしまったことで水中の溶存酸素が足りなくなったことが原因です。能登半島地震で被害を受けたときは天災だったので仕方ないという気持ちがありましたが、今回は完全に自分の失敗なので、魚たちへの申し訳なさからかなり落ち込みました。しばらくは落ち込んだ気持ちのまま復旧作業を進めていました。詳しくは#86以降の動画で紹介しているのですが、作業のまとめを次回にまた書いて行こうと思います。








